集客を始める前に知っておくべき人を動かす6つの力

人を動かかす6つの心理的力

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集客やリピートなど、サロンの経営に心理学は必要だと思いますか?

結論から言うと、必須です。

集客においても、接客においても、リピートを狙うにしても、セールスやクロージングにおいても、人の心や考え方を動かすには、心理学を知っておかないといけません。
とは言え、心理学と一言にいっても、ものすごく幅がひろいので、全部のジャンルを勉強する必要なんてないし、そもそもできません。

ココではまず手始めに、アメリカの社会心理学者、ロバート・チャルディーニ博士が「影響力の武器」で提唱し、世界の経営者やマーケッターに衝撃をあたえた、6つの心理学的な効果について、サロンでどんな風に応用すればいいか、すぐに役立つ実例を交えて解説していきます。

影響力の武器」で、示されている武器とは、次の6つ。

  1. 返報性
  2. 一貫性
  3. 社会的証明
  4. 好意
  5. 権威
  6. 希少性

では、詳しくみていきましょう。

返報性

返報性とは「誰かに何かをしてもらったら、こちらも同じようにお返しをしないといけない」と考えること。

何も特別なことではなく、僕達の身の回りでも、あたりまえのように起こっています。

例えば、あなたの誕生日にプレゼントをもらうと、相手の誕生日にもプレゼントをお返ししようと考えたり、仕事であなたが困っているときに手助けをしてもらったなら、相手が困っているときに助けてあげようと思いますよね。

とても人間らしい反応ですが、それだけに強力です。

サロンで「返報性」の力を応用するなら

アンケートや口コミ収集のときに活用できます。
「アンケートや口コミを書いてくれたら粗品プレゼント」ってやってるところはたくさんありますよね。
でも、この方法だと期待したほどはアンケートや口コミを集めることができません。

例えば、次回に1000円の割引をするとしても「1000円ぐらいやったら別にいいか」と思ってしまうし、割引して欲しいから書こうと思っていても、家に帰ったら忘れてしまっていたなんてことが起こります。

また、報酬を期待して行動しているように思われたくない。ということもあります。
これは日本人に強い傾向だと言われます。

なので順序を逆にして、アンケートや口コミのお願いをするときに、プレゼントやサービスを先にしてしまいます。

先にプレゼントやサービスをしてもらっているので、ちゃんとアンケートを書かないと気持ち悪いし、誰もが自分のことを「プレゼントを貰ったのに、何もお返ししない不義理な人間」だと思いたくないのです。

僕がおすすめしているのは、スターバックスのプリペイドカード。
店頭で買うと1000円からしか買えません(入金できない)が、スターバックスのホームページからだと、25枚以上という制限がありますが、500円のカードが作れるのでコストが低く抑えられるし、お客さんにも喜ばれます。

あとはクオカードも300円から作ることができるので、こちらもオススメです。

資金に余裕があるなら1000円でも2000円でも、プレゼントは高いほうがいいと思いますが、できるだけ安く抑えたいならこういったカード類はオススメです。

また、人間には割引されるよりも、何かを付け加えてもらうほうが嬉しいという心理的な働きもあるので、「施術を安くします!」よりも、お客さんの心を動かします。

一貫性の法則

一貫性の法則とは、「人間は一度決めたことをやり通そうとする」こと。

あなたも、こんな経験ありませんか?
飲み会に誘われて、あまり乗り気じゃないけど、とりあえず「行く」と返答。
飲み会の当日になって行きたくないんだけど、一度「行く」といったからには行かないと仕方がない・・・と渋々ながら飲み会のお店に向かう。

これこそまさに一貫性の法則ですよね。

飲み会に行くという立場を取る(コミットする)と自分の中からも外からも、そのコミットメントと一貫した行動を取るように圧力がかかります。
その圧力によって僕たちは、自分の決断を正当化しながら行動するのです。

サロンで「一貫性」の力を応用するなら

常に使えます。

例えばカウンセリングのとき、「時間がかかっても、ちゃんと健康になりたいですか?」、「はい」と言わせると、お客さんは続けて通わないと気持ち悪くなるので、リピートするように圧力が働きます。お客さんが来て早い段階で、このようにリピートすることにコミットメントさせておくと、あとが楽です。

また、予約の無断キャンセルを防ぐのにも使えます。
次の予約をしてもらって確認するときに「ご都合が悪くなったり、ご予約の変更が必要なときな、ご連絡くださいね」というだけ。

すると、普通は「はい」と回答します。
お客さんは、一度「はい」と答えることで、連絡なしに予約をすっぽかすことが、しにくくなります。この状態だと予約のキャンセルや変更の連絡が入ることはあっても、少なくとも無断キャンセルはかなりの確率で防ぐことができます。

ちなみに、このときに「できたら連絡する」というような答えを返す人がいます。
こういう人は、多分来ないし連絡もありません。
はじめから無断キャンセルするもんだと考えておきましょう。

ポイントは、あなたがお客さんに望む行動について、「はい」・「いいえ」しか答えられないようにクローズド・クエスチョンで質問し、「はい」と言ってもらうこと。
そうすることで、お客さんの行動をコントロールしやすくなります。

無断キャンセル を防ぐつもりですすめちゃってませんか?

2016.11.30

社会的証明

人間には、他の人達が何を正しいと考えているかを基準にして物事を判断するという傾向があります。

簡単にいえば、みんなが言ってるなら本当なんだろうと思ったり、みんながやっているなら正しいことなんだろう、と考えることです。

みんな、できるなら自分で難しい判断を下したくないし、考えるパワーを惜しみます。
だから、周りの大多数の人がそう言ってる、行動しているのなら、自分も同じようにしようと思ってしまうのです。

身近な例を挙げると、お店や駅のトイレある「いつもきれいに利用していただきありがとうございます 店主」というメッセージ。別に、あなたが前に来たときにキレイに使ってくれたから書いているのではありません。

こういうメッセージを見せることで「あっ!みんなキレイに使ってるんだ。私もキレイに使わなきゃ」という効果をねらっているのです。

他にも、Amazonや楽天などのレヴューや、「アットコスメNo.1!」、「顧客満足度○年連続1位!」といったキャッチフレーズも社会的証明の応用。
そう考えてみると、いたるところにめちゃくちゃ溢れかえってますよね。

サロンで「社会的証明」の力を応用するなら

言うまでもなく、口コミやアンケート。
沢山の人が「あなたのサロンがいい」と言ってるなら、見込み客はそれを信じ(あるいは期待して)あなたのサロンに行きたくなるのです。

だから、口コミやアンケート、お客様の声なんかは、できればいい評価のものが、できるだけたくさんあったほうがいいのです。

サロン集客で口コミを集めて利用する理由とは

2017.05.25

好意

好意とは言葉そのまま。

人は好意を持っている人のために役に立ってあげたいし、何かを買うなら嫌いな人よりも、好意を抱いている人から買いたいと思います。

また、好意的に感じている人が話す内容や持っているものは、自分にとっていいものののように感じます。

大きな企業はTVCMに限らず、商品のプロモーションに人気のあるタレントやスポーツ選手、著名人をよく起用しますが、これは好意の法則を利用している最たるものですね。

好感度ランキングなんてのもありますが、人気のある人はそれだけ多くの人に好意を持たれているということ。そのタレントさんがCMでおすすめしているものは、いいもののように感じてしまうんですね。そして、それだけ売上が上がるというわけです。

反対にタレントさんが不祥事を起こしたとき(例えば事故とか不倫とかクスリとか)は、タレントさんの人気度ががくんと落ちてしまいます。
すると、スポンサー企業はすぐにCMやプロモーションを打ち切ります。
何もそこまでしなくてもいいやん、という気もしますが、タレントさんの悪いイメージが商品に影響を与えないように、CMを打ち切ったりするのです。

では、サロンではどのように使えるでしょうか?

サロンで「好意」の力を応用するなら

まずは何よりも、お客さんに好意を抱いてもらうようにすること。これに尽きます。

それは、お客さんがサロンに来てから始まるわけではありません。HPやチラシなどであなたの顔を出し、人柄を出し、思いを述べ、露出を増やし、好意を抱いてもらうようにします。そうすることで、たくさんあるサロンの中から、あなたのサロン(というかあなた)を選んでくれるのです。
また、文章と写真だけよりも、音声や動画がある方が親近感を持つことも実験から分かっています。

だから、HPやブログ、広告などにあなたの顔をだすことは、とてもとても重要なのです。好意の力を集客に活かしたいのなら、恥ずかしがらずに顔出ししましょう。

そして、接客や施術など、サロンに来てからのコミュニケーションを通じて、好意を抱いてもらえれば、アップセルやクロスセルも売りやすくなります。そっけない態度で接客されて、説明も不十分なのに、回数券だけ勧められても買う気にはならないですよね。

また、ニュースレターやメルマガ、季節のご挨拶などを通じて、サロン以外でもこまめに接触をすることでも、あなたに対する好意は強くなります。そうすると、一度、期間が空いてからも、また復活してくれやすくなるのです。

権威

人間というものは、肩書や権威に弱いもので、偉い人(偉そうに見える人)の言うことは、本当だと信じてしまいやすい傾向があります。

例えば、TV番組で「腸内フローラがうんたらかんたら」という企画で、司会やゲストのタレントが色々なことを言うよりも、白衣を着た大学病院の先生が「腸内フローラは多様性を保つことが定説です」と言えば説得力はグンと高まるし、その先生が「だから毎日ヤクルトを飲みましょう」なんてことを言うと、次の日にはお店からヤクルトがなくなります。

それぐらい、人間とは自分よりも偉い人の言うことをたやすく信じるのです。

サロンで「権威」の力を応用するなら

1つ目は権威者の力を借りること。
やり方は簡単。あなたの推薦者としてお医者さんや同業者、スクールの先生(できれば校長とか代表)に、「あなたのサロンをおすすめします」という推薦文を実名と肩書、写真付きで頂きます。
書いてもらうのが気がひけるというのなら、あなたが推薦文を書いて許可だけいただくというのも1つの方法です。もちろん無断で掲載したり推薦文を捏造するのはNGです。つい最近、どっかの政治家がタレントの推薦文を捏造しているのがバレて炎上してましたね。

もう一つはあなたが権威になること。そうするとお客さんはあなたの言うことを信じやすくなります。
とは言え、いきなり権威になるなんてできないので、それなりの知識と経験を持っているとお客さんに知ってもらうこと。そのためには持っている資格などの証書や、これまでの実績、経験年数、臨床人数など、あなたの技術と知識を裏付けるものを、できるだけ多くオープンにします。

「でも、私は小さい団体の民間資格しか持ってないし・・・」と思いますか?
それでもいいんです。お客さんは、専門家や業界の人ではないので、その団体がメジャーなのかマイナーなのか、シッカリしているのか適当なのか知りません。それよりも、資格や経験などが表に出ていないと「この人、信用できるの?ちゃんと出来るの?」という不信感を抱かれてしまいます。そうなったら、確実にあなたの所には来ません。

こうして用意した推薦文や証書類をHPやチラシ(スペース的に難しいけど)に載せたり、サロンないのお客さんの目につくところに掲示します。いいのは受付カウンターの背後や待合室の壁、更衣室の壁など、お客さんが確実に目をやるところです。

よく、施術スペースに掲示している人もいますが、その場合はお客さんの導線や目線の動きを考えて場所を決めましょう。施術の間、お客さんはずっとうつ伏せになっているのに、壁の高い位置に掲示していたら気づいてもらえる可能性が低くなるので、もったいない。

ただ、見えるようにするだけで、あなたの裏付けとしてお客さんに影響力を与えるので、効果的に活用しましょう。

希少性

人間は、数が少ないものは貴重だと感じます。
わかりやすいのが「最後の一つ」や「限定版」など、このチャンスを逃すと(ホントかどうかはおいといて)、もう手にはいらないよ~と思わせることが、希少性の活用法です。

アパレルなどの物販では、盛んに利用されてますよね。
他にも、「限定10食!」とか「○日ぶりの新鮮な国産品が入荷しました!」など、飲食業界でもよく利用されてます。

あなたも、ランチでカルボナーラをたべようと思ってお店に入ったのに、「限定10食」の”グラナダ産生ハムとスイスアルプス産水牛モッツァレラのトマトソースのピザ”を頼んでしまった。なんてことはありませんか?

また、手に入ると思っていたものが手に入らなかった場合、めちゃくちゃ欲しくなります。

例えばこんなケース。

ある日、あなたは靴屋さんで赤い靴を試着しました。その時は、そんなに気に入ったわけでもないので、ちょっと考えてみよう、とお店を後にします。

数日後、また靴屋さんの前を通りかかり「もう一度試着して、よかったら買おうかな」と思い、店員さんに聞いてみると、あなたのサイズだけが売り切れている。しかも再入荷の予定はなし。

すると、俄然、その靴が欲しくなります。ネットで調べてみると、やっぱりあなたのサイズだけ売り切れ。
こうなっては手に入れるまで気が済まない。深夜までかかって、ネットで探しまくってやっと見つけたショップで購入してホッとする。

で、いざ届いてみると「そんなに欲しくなかったな・・・」

こんな経験ありませんか?
僕はメチャクチャあります^^

それだけ、判断力を鈍らせるほどに、人間は希少性というものに価値を感じてしまうのです。

サロンで「希少性」の力を応用するなら

1ヶ月の新規客の受入数を限定する、初回割引は1日1人までなど、制限をかけることで、あなたのサロンの価値が高くなります。
また、営業日を減らしたり、営業時間を短くするのも一つの手です。

見込み客があなたのサロンを見つけて、ちょっと気になっているとき「新規のお客様は毎月5名まで」と書いていると、「急がなきゃ」と感じます。それが月の中旬~下旬だったりすると焦って電話をかけてくれます。

反対に、人は「いつでも行ける、いつ行っても同じサービスが受けられる」というものに対してはあまり価値を感じません。
儲かってない1人サロンでよくあるのは、「定休日・営業時間外でも、事前予約があれば対応します」というもの。これ最悪。もしこんなことをやってるなら、すぐにやめてください。

時間外でも受付OK!なコンビニ営業がだめな3つの理由

2016.10.02

ポイントは「今だけ」「○人だけ」と思わせること。
「いつでもOK!」はお客さんにとって便利だけど、便利なだけで終わっちゃいます。


いかがでしたか?
こうして見てみると、広告や集客のいろんな場面で心理学が応用されているのがわかると思います。どうして、そんなに使われているのかというと、それだけ効果が高いから。

どんな所に使われているかを意識してみるだけで、心理学と集客の勉強になります。

まずは、今回紹介した6つの力、返報性・一貫性・社会的証明・好意・権威・希少性を気にして、集客や広告、宣伝などを見るようにしてください。

そうすることで、あなたの中の集客に心理学を応用するパターンが増えていきます。

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ABOUTこの記事をかいた人

山口 和也

<年収1000万サロンナビゲーター> 1975年12月27日生まれ。大阪府富田林出身。 自身、脱サラして1人整体院の開業から、様々な失敗や紆余曲折を経て約2年で年収1000万円を達成。 現在も同じ整体院を経営しながら、現場で実践済みの、すぐに役立つアイデアや解決策を活用したコンサルタントも行う。  ★詳しいプロフィールはこちら★