あなたは、お客さんを お断り することはありますか?
僕は1人整体院を経営していたとき、予約や問い合わせの電話、受付時の会話、カウンセリングなどで
「この人、ウチに合ってないなぁ」
と感じたら、来店や施術をお断りすることがありました。
また、初回の施術をしてもリピートをすすめないケースもあります。
断る基準は大きく分けて3つ
①最初からリピートする気がない
②僕の技術では対応できない症状
③何やらニオイがキツイ
少しでも売上になるなら、多少問題があっても受け入れた方がいい。
そう考える気持ちもわかります。
特に売上が少ないときは、初回お試しの数千円でもいいので、売上が欲しいところですからね。
でも、将来の売上やリピートなどのことを考えると、お客様をおことわりすることもあり、ということを、ちょっと考えてみてください。
お断りする理由①|最初からリピートする気がない
初回お試しの金額だけに惹かれてやってくる人。
いわゆる『チェリーピッカー』ってやつですね。
ホットペッパーやエキテン、楽天ビューティなどのポータルサイトを利用してくる人は、どうしてもチェリーピッカーが多くなってしまいがち。
ただでさえクーポン載せているからお得に受けられるのに、たまったポイントも使えるので、当日の支払いがゼロ円だから受けに来る、という人もいます。
もちろん、こういうお客さん全員がリピートしないというわけではありませんが、かなりリピート率は下がってしまいます。
サロンや整体院に限らず、売上を増やすためにリピートは欠かせません。
でも、リピートする気があろうと、なかろうと、お客さんとして受け入れたからには、施術をするための検査もカウンセリングも必要だし、もちろん施術も必要。
だけど、リピートする気がないんだったら、その時間って無駄ですよね。
それだったら、その時間をつかってブログやメルマガを書いたり、本を読んだり動画を観たりして勉強している方が、よっぽど建設的だし、その先の売上を作る役にたちます。
なので、僕は断るようにしています。
とはいえ、
なんてことは、さすがに言いません。
ちゃんと、
症状を改善するにはリピートが必要
そのためには時間もお金も投資が必要
その気がないなら、1回受ける時間とお金がもったいないだから、リピートする気がないならやめておいた方がいいよ
ということを伝えて、
じゃぁ、やめときます
って、お客さんから言うように、会話をコントロールしています。
初回お試しなどのオファーを用意していなくて、初回から通常金額ってんなら、受け入れるのもありかとは思いますけどね。
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
お断りする理由②|僕の技術では対応できない症状
ホームページやチラシ、その他の広告媒体に「こんな人のための施術です」ということを書いていても、そもそもカイロや整体ではどうしようもない症状を抱えているお客さんが電話をくれたり、やってきたりということも、たまにあります。
また、僕の技術・知識が低いがために、どんだけ背伸びしても手に余るというケースもあります。
ここははっきりと、自分では対応できないということをはっきりと伝えて、お断りするところ。
っていうか、お断りせずに施術をするとリスクもあるし、クレームにも繋がりかねませんからね。
自分では無理だろうなぁ、、、
と思いつつ、エイヤ!でやってみた結果、全く改善が見られないならまだしも、悪化してしまったらシャレになんないですからね。
でも、ただお断りするだけじゃなくて、この症状ならどんなところへいけばいいのか、外科がいいのか、内科がいいのかといったことをアドバイスしてあげると
「断られた」ではなく「教えてくれた」
という印象を持ってもらうことができるかもしれません。
そして、もしかするとそこから紹介が発生する可能性だってゼロではありませんしね。
なんにしろ、自分の手に余る症状は、お断りするようにしています。
それがお客さんのためでもあるし、自分を守ることにもなりますしね。
お断りする理由③|タバコ臭い、体臭がきつい、香水臭い、化粧臭い
これには大きく分けて2つの理由があります。
1つ目は、僕が人よりもちょっと匂いに敏感だから。
電車でタバコのニオイや体臭、香水や化粧のニオイのキツイ人がいると、別の車両に移るぐらいダメなんです。
あと、最近流行りの香り長持ち系の柔軟剤とかも苦手。気分が悪くなる。
もちろん、においの強さにもよりますけどね。
こういう人がお客さんで来た場合は、その場でお断りするのではなく、リピートをおすすめしないという選択をします。
自分の苦手なニオイを撒き散らしている人と、1時間以上も密室で過ごすのは、けっこうストレスです。
それがお客さんがリピートしている間、定期的に続くとなると、、、
ちょっと厳しいですよね。
これが1つ目の理由。
完全に僕の個人的な理由です。
批判したいなら、どんどんしてください。
そして、実は2つ目の理由は、あなたにも考えてほしいこと。
それは、こういうお客さんの次に入ったお客さんがどんなふうに感じるかということ。
次に来たお客さんが、僕みたいにニオイに敏感な人なら、確実にアウトですよね。
施術を受けている間、ず~っと不快です。
もしかして、タオルも臭いかも、、、なんて思い出すと、ベッドに横になるのも、ちょっと厳しい。
もちろん、あなたのサロン自体から不快なニオイが出ているとか、あなた自身がタバコのニオイを撒き散らしていない、ということが分かっていたとしても、自分の苦手なニオイがする可能性のあるところなら行きたくない、と感じると思います。
つまりは、不快なニオイのするお客さんを受け入れることで、他のお客さんに迷惑がかかり、その結果、リピートや売上に多少なりとも影響を及ぼすかもしれないよ、ということです。
ちなみに、僕は服屋さんで試着室がタバコ臭いと、それだけで何も買わずに出ていきます。
あなた自身がタバコのニオイをさせているとか、香水や化粧のニオイがキツイなんてのは言わずもがな。
ましてや、アルコールのニオイなんて論外。
だから、二日酔いなんてのもありえない。
しかも、タバコのニオイが残っているということは、粒子が漂っているということ。
その空間にいるということは、広い意味での受動喫煙にあたります。
健康や美容を売りにしているのに、受動喫煙させられるなんて、本末転倒もいいところですよね。
もし、あなたが女性をメインターゲットに据えて集客しているのなら、ニオイについては、ちょっと過敏なぐらい意識したほうがいいですよ。
お断り が嫌なら受け入れればいい
僕がお客さんをお断りするケースを、いくつか出してみました。
でも、だからといってあなたにも、『バシバシ断れ!』っていうわけではありません。
大事なのは、せっかく来てくれたお客さんをお断りすることで、あなた自身が嫌な気分にならないかどうか?です。
僕だって
って、ほくそ笑んでいるわけではありません。
自分の方針にあっていないお客さんを無理して受け入れて、ストレスを感じるよりはいいので、自分の精神衛生的な観点から、お断りしているだけです。
だから、あなたがお客さんをお断りしたことで、ず~っとそれが心に引っかかってモヤモヤして、それがストレスになるなら、何も考えずに受け入れればいいだけの話。
施術やお客さんに対するスタンスも、人それぞれ違いますしね。
沢田研二さんのドタキャン 騒動から学べるサロン集客のマインドセット
少し古い話ですが、歌手の 沢田研二さんのドタキャン 騒動はニュースでも散々話題になっていたので、覚えてる人も多いと思います。
チケットを販売していたイベンターとの契約に問題があったとか、反原発の署名活動NGだからとか、色々と理由は囁かれていますが、ぶっちゃけ真相なんて興味ありません。表に出せないことも、たくさんあるでしょうしね。
でも、この ジュリーのドタキャン 騒動から、サロンや整体院のマーケティングに学べることがあります。
沢田研二さんのドタキャン 騒動
2018年10月17日に、さいたまスーパーアリーナで開催予定だったコンサートを、開場直前にドタキャンした、ってのがことの顛末。
「客席が埋まらなかったから」と理由が語られてはいますが、9,000人の会場に7000人入ってるのを、集まってないっていうのか、集まっているっていうのかは、判断が難しいところですよね。
9,000人中の7,000人なので、率としては77.7%。
なので、ほぼ8割。
8割も集まってる、とみるのか、2割も空席がある、とみるのかは立場によっても違うところ。
で、ジュリー的にはこの人数がNGだったみたい。
7,000人も集まってりゃ、すごいと思うんですけどね。
集まった7000人のためにやるべきだった、とか、2,000人分の空きがある状態で歌うのはプライドが許さなかったんだろう、とか、集められなかったイベンターが悪い、などなど、色々と語っている人たちがいますが、そんなこともどうでもいい。
芸人さんが観客2人でライブをやったとか、サイン会に誰も来なかったとか、そんな自虐ネタも興味なし。
そんなことよりも。
このブログを読んでいる人には、このドタキャン騒動から学んでほしいことがあります。
ちなみに、その次に僕の地元の近くの大阪狭山市で開催したコンサートは、1200人の会場が満員だったそうです。
ていうか、会場規模の落差がすごくないですか?
そっちの方が気になりました。
では、本題。
やりたくない仕事はしない
沢田研二さんは7000人では歌いたくなかった。
だから、歌わなかった。
つまりは、自分の中で受けいれられる仕事じゃなかったから、やらなかった。
(仕事と考えてるかどうかは、わかりませんが)
この姿勢、スタンスは、個人サロン・整体院の経営者であるあなたにも、ぜひ見習ってほしいところです。
どういうことかというと。
自分の考え方や方針、サービスに合わない人は集客しない。
来てしまったなら、お断りする
ということ。
例えば、、、
初回のお試しやクーポンが安いから来る
1回だけ受けようと思っている
最初からリピートする気がない
予約の時間どおりに来ない
アドバイスを実践しない
ドタキャンする
無断キャンセルする
お酒を飲んでくる
タバコのニオイがする
などなど
こんなお客さんは来てほしくないな、施術したくないな、っていう人っていますよね。
僕はけっこういます。
そういう人たちを受け入れることで、ストレスが溜まったり、自分のスキルに自身が持てなくなったり、ほかのお客さんに迷惑がかかったりするのなら、遠慮することなく断ればいいと僕は考えています。
せっかく、自分で開業して、1人でガンバって切り盛りしてるんです。
嫌なお客さんは、少ないにこしたことはないですよね。
また、当たり前ですが、自分のスキルで対応できないお客さんは、ちゃんとお断りしましょうね。
断ることを先に伝えておく
自分に合わないお客さんを、お断りするのは、モチベーションや価値を維持するために大事です。
でも、その前に「こんなお客さんは、お断りすることがありますよ」って、事前に伝えておくこと。
コレはめっちゃ大事です。
決して決して、その場の気分や、瞬間的な判断でお断りしてはいけません。
そのためには事前にガイドラインを作っておくこと。
そして、それを明記しておくこと。
僕は整体院のホームページで「こんな人はお断り」という項目を作っていました。
内容はこんな感じ。
1回で治らないなら、面倒だから通いたくない
受けているときに気持ちよければ、それでいい
健康のために生活習慣をかえることなんてできない
今ある痛みが軽くなれば、それで十分
どうせ治らないと思っているし、治す気もない
とりあえず安ければ、なんでもいい
ホームページだけじゃなく、最初に来たお客さんに読んでもらうファイルにも書いてるし、更衣室にも書いています。
もちろん書いてあるからと言って、読むかどうかはわかりません。
でも、ちゃんと明記しておくことで、こういう基準でお断りしてますよ、というエクスキューズになるし、予防線にもなります。
て、ことを考えると、ジュリーも
って事前に言っとけばよかったんですよね。
沢田研二さんぐらいになると、多分ほとんどが何十年とファンを続けている熱烈な人たち。
そうすると、チケットを買ったお客さんが「キャンセルになったらシャレにならん」と他のお客さんを集めてくれるかも知れない。
もっとみんなで、たくさん行ってジュリーを応援してあげよう!
って、なるんじゃないかなぁ、と僕は思ってます。
今回のドタキャン騒動も、ファンたちの間では、そこまでネガティブなイメージで捉えられていないみたいですしね。
もし、沢田研二さんがそこまで見越して、今回のドタキャン騒動を起こしてたらすごいなぁ、と思うけど、そんなことはないでしょうね。
集客に応用すると、、、
そして、これと似たようなマーケティングの手法があります。
規定の人数以上に売れなかったら、商品の販売やセールそのものがなくなる「共同購入」は、まさにコレですよね。
欲しかったら、あんたも宣伝してよ~、って感じ。
キックスターターに代表される、クラウドファンディングもこれに近いですね。
出資者同士のコミュニティもあって、出資者自身が商品を受け取りたいプロジェクトへ出資者を集める、なんてこともしているらしいです。
サロンや整体院でコレを応用するなら、ストレッチやセルフケアなどの講習会や、健康、美容、食事などの勉強会がおすすめです。
例えば、1人の参加費用は3,000円にしておいて、10人集まらなければやらない、といった感じ。
そうすると、イベントの案内をリピーターさんに限定しても、参加したい!と思っているリピーターさんがお友達を連れてきてくれる可能性があります。
1人3000円だけど、2人で申し込むと4,000円というように、ペア割引などを用意すると、さらに誘いやすくなります。
そして、もちろん誘われてきたお友達は、新しいお客さんになるので、新規集客もできて一石二鳥ですよね。
最終的には、あなたが何を大事にしているのか?です。
批判を覚悟で書きますが、僕が仕事をしているのは、何よりもまず自分のため、家族のため。
独立開業したのも、自分のため、家族のため。
仕事上ではお客さんのことを考えて行動しますが、それはWin-Winの状態を作ることが売上を作るために必要だし、ビジネスの基本だから。
せっかく選んでくれたのに、断るなんてけしからん!って思われるかもしれませんが、自分で開業してビジネスをしているんだから、無用なストレスはできるだけ少ないに越したことはないですからね^^
ただ、お断りするといってもすげなくあしらうのではなく、ちゃんと丁寧に説明することが大事だよ、ってことはお忘れなく。