差別化する方法③|ベネフィットをずらす

集客するときには、あなたの整体院・サロンに行くと、見込み客にどんなベネフィットを得ることができるのかをアピールすることが重要です。
多くの整体院やサロンで謳っているベネフィットは、症状や痛みの改善といった直接的なものが大半です。
なので、例えば
健康になりましょう ▶ ▶ ▶ 若々しさを保ちましょう
姿勢を正しましょう ▶ ▶ ▶ スーツをかっこよく着られるようになりましょう
など、よくあるベネフィットから少し視点を変えたベネフィットをアピールするのが、この差別化の方法です。
あなたの施術やサービスでも、ちょっと視点をずらして考えてみると、意外といろいろと出てくるかもしれませんよ。
ダイソンの 差別化戦略 「吸引力が落ちない掃除機」

いまや、 掃除機だけでなく、 羽根のない扇風機やドライヤーなどで高性能かつ、 おシャンティな家電メーカーとして世界的に有名なダイソン。
そのきかっけとなったのは、 ご存知の通り、 世界初のサイクロン式掃除機です。
これが大ヒットとなり、 一躍、 世界的なメーカーにのし上がりました。
大ヒットした掃除機のCMがこちらです。
掃除機の中で、 ゴミが竜巻状に回転していくアニメーションは印象的なCMを覚えている人も多いんじゃないでしょうか?
そして、 このCMの中で押しているのが
吸引力の変わらない、 ただひとつの掃除機
ということ。
実はここに、 巧妙なマーケティングのテクニックが隠されています。
吸引力が落ちない。イコール ・ ・ ・ ?

当時の掃除機は、 紙パック方式が主流でした。
でも、 紙パック方式の難点は、 ゴミがたまってくると吸引力が落ちること。
ダイソン創業者のダイソンさんは、 この問題を解決するために研究を重ね、 紙パックを使わないサイクロン方式を開発します。
サイクロン方式の特徴は、 遠心力でゴミをサイズごとに分離して集めるから、 紙のパックやフィルターが無いこと。
紙の目詰まりが起こらないので、 当然、 紙パック式掃除機の最大の弱点である吸引力の低下も起こりません。
そして「吸引力が落ちない」ということを前面に出して、 マーケティングを展開していきます。
で、 多くの人が

と思い、 また期待をこめてダイソンの掃除機を買ったので、 世界的な大ヒット商品になったのです。
でも。
ダイソンの掃除機には、 大きな大きな秘密がありました。
実は ・ ・ ・
吸引力は、 高くなかったのです!
実はめっちゃ低い吸引力

当時の掃除機業界では、 日本の家電メーカーがトップをしめていました。
当然、 みんな紙パック方式なので、 ゴミがたまってくると吸引力が落ちます。
でも。
ゴミがパンパンにたまって目詰まりして、 吸引力が落ちた日本メーカーの掃除機よりも、 全然ゴミを吸ってない状態のダイソンの掃除機の方が、 吸引力は弱かったのです。

いや、 驚き。
だからといって

って言うのは気が早い。
ダイソンさんは、 まったく嘘は言っていません。
どういうことかというと、
吸引力が落ちない
ということは、 メチャクチャアピールしてますが
吸引力が強い
とは、 一言も言ってないんですね。
それを
吸引力が落ちない=吸引力が強い
と勝手に勘違いして、 みんな買っていっただけ。
差別化戦略 =独自の強み

ここに学ぶべき、 大事なことがあります。
それは、
巧妙なコピーで、 見込み客を騙せ!
ではなく、
自分が勝てるところで、 勝負する!
ということです。
競合がアピールしているところを同じようにアピールして勝負しても、 経営の規模や広告費の多寡で、 ある程度、 勝負は決まってしまいます。
でも、 ほかがアピールしていない、 あなただけの強みや特徴を見つけ出して、 そこをアピールすることができれば、 あんまり戦わなくても勝つことができます。
ダイソンでいうと
吸引力の【強さ】では勝てないので 、 他のメーカーとはベネフィットをずらした、吸引力が【落ちない】で勝負したんですね。
だから、 圧勝したわけです。
このとき、 日本のメーカーが
吸引力は落ちる。でも十分に強い
ということを打ち出してれば、 今の掃除機業界は変わっていたかもしれませんね。
あなた独自の強みは何ですか?
競合と戦わなくても勝てる、 差別化ポイントはどこにありますか?
それを見つけることができれば、 マーケティングはかなり楽になりますよ^^
ちなみに、 いまは吸引機能が改善されて、 吸引力も十分に強くなってるらしいです。
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
めっちゃキレイに掃除できそう!