これをやっときゃ間違いなし!売上をサクッと増やす8つの心理テクニック<価格編>

心理テクニック

テクニック№05 高い金額で満足させる

高級ワイン
ワインの味の違いって、わかりますか?

まずは質問です。
1つめの質問。あなたがこの1年間で「ちょっと高いかなぁ」と感じつつも、思い切って購入したものはなんですか?

ホントに高額なものでもいいし、高額ではなくても商品カテゴリのなかで相対的に高価なものでも構いません。ちょっと考えてみてください。

では、2つめの質問。それに対する満足感は感じていますか?

しつこいようですが、人は支払いをするときに苦痛を感じます。だけど苦痛だけを感じるのかと言うと、そんなことはないですよね。何かしらの満足感がなければ、お金を使うことはないし、苦痛の後に満足感がやってくることが分かっているから、サービスや商品にお金を使うんですよね。

では、またまた質問です。

人は安い買い物をしたときと、高い買い物をししたとき、どっちが満足感を覚えるでしょうか?その答えを、スタンフォード大学とカリフォルニア工科大学の共同の研究が解き明かしてくれました。

研究者達は被験者に1本5ドルのワインと1本45ドルのワインを飲んでもらい、1口飲むたびに脳がどんな反応をするかをファンクショナルMRIという脳の働きを解析する装置を使って観察しました。
その結果、45ドルのワインを飲んでいるときの方が、脳の中の満足感や幸福感を感じる部位が活発に活動していることが分かりました。

「そんなん当たり前やん」と思いますよね。でも、話はこれで終わりではありません。
どちらのワインも実は同じものだったのです。しかも、45ドルの後に5ドルを飲んだ被験者は満足度が下がり(同じワインであるにも関わらず)、反対に5ドルの後に45ドルを飲んだ被験者は満足感が高まった(同じワインであるにも関わらず!)のです。

満足感が価格に左右されるのは、何もワインだけではありません。研究チームが行った他の実験や調査では、次のような結果が出ました。

・高い金額で栄養ドリンクを買った被験者は、同じ商品を割引価格で買った被験者よりも、早くパズルを解くことができた。

・被験者に鎮痛剤の偽薬を渡し、1回分の料金は3.5ドルと伝えると85%の人は痛みが軽減したと答えたが、1回分10セントと伝えると51%の人しか痛みが軽減しなかった。

・被験者が座っているソファの値段をそれとなく伝えたとき、3,900ドルと聞いた人は座り心地がいいと答え、58ドルと聞いた人は座り心地がよくないと答えた。

・ある商品を買った人たちを追跡調査した結果、割引価格で買った人よりも、定価で買った人の方が商品への愛着を持ち、満足していると答えた期間が長かった。また割引率が大きいほど(価格が安いほど)愛着も少なく満足している期間も短かった。

他にも同様の実験や調査を実施しましたが、いずれも同じ結果、つまり同じものであっても金額が高い方が満足感が高いという結果が出ました。

なぜ、金額が高いほど満足度も高くなるのか?

支払いに苦痛が伴うんだったら、金額が安い方が苦痛も小さく、その分だけ満足感も高まりそうな気がしますよね。
この謎を解く鍵は、満足感を感じるのは単に苦痛の大きさ=支払額ではない、ということと、満足感を感じるタイミングの違いにあります。

商品やサービスの支払いを安い金額で済ますことができた場合、安い金額で手に入れたこと=苦痛を小さくしたことに満足感を感じる傾向があります。これは金額が安くなればなるほど、満足感は瞬間的なものへとなっていきます。

一方、高い金額を支払った場合、まずは大きな苦痛を乗り越えて高い金額を支払った自分の能力と決断への満足感が生まれます。そして、次に大きな苦痛に見合ったものを手に入れたり、受けたサービスで手に入れた状態を実現していることに満足感を感じます。
この満足感は購入した商品や実現した状態に満足し愛着を感じるほどに、さらに再認識して満足感が高まるという効果があります。ブランド品やジュエリー、時計などの高級品がいい例ですよね。

このことは当然のことながらサロンや整体院の施術やサービスでも同じこと。60分2,980円みたいな低価格だと、お客さんの満足感は長くは続きません。でも、高い金額にすればお客さんは、長く満足感を感じてくれます。

金額が高いと文句を言われそう、とか、お客さんが来てくれなさそう、という心配をする人もいます。整体院を開業したての頃の僕も同じように感じていました。

でも、安心してください。金額が高いからと文句を言うような人はそもそも高い金額を提示しているお店には来ません。そして、金額が高くなっても、その価格帯で支払いをする人がいるので集客できなくなることもありません。だから、思い切って価格を高くしてみましょう。

そして、この長く続く満足感が、売上を大きく増やして安定させるのに不可欠なリピートへの大事な大事な布石になるのです。

ちなみに、僕が最近思い切って買ったのはモンブランの万年筆。さすがにウン十万円もするバカ高いのには手が出ないです。で、結果はと言うと、、、
もちろん、大満足でめちゃくちゃ愛用してます(笑)

テクニック№06 おとり商品

プリングルズ
いつの間にか、バリエーションが増えてます

プリングルズ オニオンサワー味の横に、20%増量のプリングルズ オニオンサワー味が同じ値段で並んでいる。

あなたも、スーパーやコンビニなどの陳列棚でこんな光景を見たことはありませんか?まぁ、プリングルズじゃなくても、商品は何でもいいんですが。

でもこれって、少し不思議じゃないですか?

同じ金額なら誰だって量が多くてお得な方を選ぶに決まっていますよね。だったら、通常の商品を陳列してスペースをとるよりも、増量したお得商品を多く並べた方が売れそうな気がしせんか?

でもね、実はそうじゃないんです。ここにもしっかりと心理テクニックが効いているんです。

行動経済学の名著『予想通りに不合理』の中で、著者のダン・アリエリーは雑誌の定期購読を使った実験を紹介しています。この実験では被験者を100人ずつの2グループに分け、『エコノミスト』誌の購読案内のどちらかを見てもらいました。

 案内①
 ・59ドル・・・・ウェブ版だけの購読(68人)
 ・125ドル・・・ウェブ版と紙版のセット購読(32人)
  →予想収益――8,012ドル

 案内②
 ・59ドル・・・・ウェブ版だけの購読(16人)
 ・125ドル・・・紙版だけの購読(0人)
 ・125ドル・・・ウェブ版と紙版のセット購読(84人)
  →予想収益――11,444ドル

 2つの案内の違いは「紙版だけの購読」というオファーが含まれているかいないかだけ。それ以外の金額は同じなのに、「ウェブ版と紙版のセット購読」を選ぶ人は2.6倍に増え、予想収益も43%も増えました。

つまり、紙版だけ125ドル」という魅力に欠けるオファー=おとり商品があるおかげで「ウェブ版と紙版のセット125ドル」がお得で魅力的なオファーに感じ、その結果「ウェブ版と紙版のセット125ドル」を選ぶ人倍増したのです。

最近は多くの新聞や雑誌が、ウェブ版と紙版を展開していますが、定期購読の申し込みではほぼすべてがこの形式のオファーを使っています。それだけ効果が高いってことですね。

Screenshot of www.nikkei.com

では、プリングルズの話に戻りましょう。

なぜ同じ金額の通常版と20%増量版を並べておくのか?

その理由は、もうお分かりですよね。

そう。通常版はおとりです。通常版だけなら手に取らなかった人が、通常版と並んでいる増量版を目にして

あ♪20%増量か。お得だから買っとこう

となることを期待しているのです。

これだけで短期的な売上げ増加が見込めるし、買った人が気に入ればリピートしてくれる可能性もあります。また、他のフレーバーと食べ比べをしたり、

プリングルズ買うならコーラも一緒に買っちゃえ♫

と併せ買いだって期待できます。一石二鳥どころか三鳥も四鳥も狙える美味しいテクニックだと思いませんか?

サロンや整体院で導入するなら、こんな感じになります。

  ・肩こり解消コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.900円
  ・肩こり+腰痛解消コース・・・・・・・・・・・・‥・9,900円
  ・肩こり+腰痛解消+二の腕スリミング・・・9,900円

 早速、あなたもおとり商品をオファーに加えてください。

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ABOUT US
山口 稼頭也
<年収1000万サロンナビゲーター> 1975年12月27日生まれ。大阪府富田林出身。 自身、脱サラして1人整体院の開業から、様々な失敗や紆余曲折を経て約2年で年収1000万円を達成。 現在も同じ整体院を経営しながら、現場で実践済みの、すぐに役立つアイデアや解決策を活用したコンサルタントも行う。  ★詳しいプロフィールはこちら★