マーケティングをする上で、欠かせない物があります。それは「 USP 」
USPとは、ドラマ「24」の主人公、ジャック・バウアーも愛用している、言わずと知れたドイツの銃器メーカー、ヘッケラー&コッホ社の開発した「Universal Self-loading Pistol(自動拳銃)」のこと。
では、ありません。
正しくはユニークセリングプロポジション(Unique Selling Proposition)を略した言葉です。
ユニークセリングプロポジション(Unique Selling Proposition) とは
日本語にすると「独自の売り」と言われるマーケティング用語。
競合と比較して、自分のサロンの強みを端的にまとめたものです。
熱々の焼きたてピザを、玄関まで30分以内に。それ以上待ったら、無料!
これはドミノ・ピザのUSPです。
これが、キャッチフレーズとして知られて有名になり、「ピザならドミノ」と言われるまでに成長しました。
日本に参入した当初も「30分以内にお届け」を全面に押し出していましたね。
でも、信号無視やスピード違反などの危険な運転や、実際に事故が起きたりしたことで、すぐに使われなくなりました。。。
USPは必ずしも独自性ではない
さて、USPを考えるとき、強みが端的に表現されていることは重要なのですが、それは独自性でなくてもいいということ。
そもそも、他のどこにも真似出来ない独自性なんて、そうそう作れるものではありません。
ドミノ・ピザの30分で届けることも、間に合わなかったら無料にすることも、どの競合でも真似できることです。
宅配ピザであれば、どこでも必ず「すぐにお届けします!」と宣伝しています。
これは当時も同じで、物理的に不可能なことではありません。
けっして「ピザの具が偏らないように、できるだけゆっくり、安全運転でお届けします」とは言いません。
ただ、30分という具体的な時間を数字で示して、「無理なら無料」という提案をユーザーにしたことで、独自の強みになっているのです。
【proposition】には、商業上の提案、提議、計画、案、提案、陳述、主張、商取引などでの条件の提示といった意味があります。
競合に真似できることでも、提案自体に独自性があれば、それが強みになり、強力なUSPになるのです。
USPはお客さんのためにある
USPを考えましょうというと、自分のサロンをアピールすることばかり上げてしまいがちです。
●▲■式美容整体で・・・
これまで●●●●人の脂肪をとってきた・・・
最新の機械でうんちゃらかんちゃら・・・・
これは単なるサロンのスペックの宣伝であって、USPではありません。
もちろん、これがUSPに含まれる可能性もありますが、それは結果論。
まず、考えるのはターゲット。
USPを作る前に考えないといけないのがターゲットです。
さらに踏み込むならペルソナです。
ターゲット(ペルソナ)があり、求めているベネフィットが明確になっていて、初めてUSPは意味を持ちます。
ドミノ・ピザの場合、「急いでないから1時間かかってもいいよ~」という人には「30分でお届け」はUSPになりませんよね。
USP、USPと考える前に、まずあなたのターゲットのお客さんを見ましょう。
そして、何を求めているのか、それにどうやって答えることができるのか。
まずは、お客さんの目線で考えることが、もっとも重要です。
USP を見つけるための50の質問
マーケティングをするなら、必ず読んでおくべき書籍があります。
それは「ハイパワー・マーケティング」という本。
アメリカのトップマーケターにして、マーケティングの神様と呼ばれる、ジェイ・エイブラハムの著書です。
まだ、読んでないなら、ホントにオススメです。
はっきり言って、これを熟読して理解、実践すれば、他のマーケティングの本なんて読まなくてもいいぐらい。
それぐらい多くの書籍などに引用されているし、わかりやすくもあります。
マジオススメです。
そして、この「ハイパワー・マーケティング」に、USPを見つけ出すための50の質問が載っています。
ぶっちゃけ、全部答えるのは相当骨が折れます。
でも、何日かかってもいいので、やるだけの価値はあります。
僕も年に1回ぐらいは、この質問を、というかハイパワー・マーケティング自体を読み返えしていますが、そのたびに新しい発見があります。
ぜひ、あなたもこの50の質問に答えて、USP を見つけてください。
いかがでしたか?
「こんなに考えないとダメなの?」
と思いましたか?
考えないとダメなんです。
集客できる人とできない人の違いは、こういう細かいところまで考えているかいないか、こういうところで生まれてきます。
もし、いまあなたが集客に困っているならば、ここまで考えていないからかも知れません。
これを機に、じっくりと腰を据えて考えてみてください。
そうすれば、かならず打開策が見つかるはずですよ。
Q1 | 今の仕事を始めた理由は?(動機、きっかけなど)
Q2 | 仕事を始めたとき、どうやってクライアントを得たか?販売促進の経緯は?(どんな手順や方法、行動をとったのか?)
Q3 | 最初、クライアントは、なぜあなたから(あるいは、あなたを)買ったのか?
Q4 | 現在、クライアントは、なぜあなたから(あるいは、あなたを)買っているのか?
Q5 | クライアントを生み出す方法のうち、今の仕事やキャリアを築き上げたのは、どの方法か?
Q6 | クライアントや販売実績の多くは、どんなマーケティングや販売努力によって生まれたか?いまのビジネスのうち、何パーセントくらいが、そのマーケティングや販売努力によるものか?
Q7 | 自分のマーケティングや販売活動が、最高の結果を生み利益を生んでいるかについていろんな側面からテストしているか?
Q8 | 販売などを通じて、クライアントとうまく関係を持ち、深くかかわりあっているか?(いまでも時々なんらかの便宜を図ったり、販売したり、その後のフォローをしているか?
Q9 | いま、どんな販売努力を行っていて、それは、仕事を始めたころと比べるとどう違うのか?
Q10 | クライアントは具体的にどんな年齢層か?
Q11 | 新しいクライアントをもっと増やしたいか?それとも、今いるクライアントからもっと利益を得る方がいいか?その理由は?
Q12 | クライアント、従業員、家族は別にして、あなたが成功して他に利益を得る人物は誰か?
Q13 | 自分の利益にも強く関係するという理由で、あなたのビジネスをもっと成長させるのに手を貸してくれそうな人(同僚や業者)は何人いるのか?それは誰か?
Q14 | あなたがビジネスやキャリアのために新規のクライアントをつくるとき、直接的には、ほかの誰のためにクライアントを作っているのか?
Q15 | あなたのビジネスにつやキャリアについて詳述せよ(何を、どうやって、誰に売っているか、相手の行かい、業種、小分類まで)
Q16 | クライアントに接する際のビジネスの哲学は?
Q17 | 今のビジネスを始めたころから、仕事の手法、製品、商圏などはどのように変化したか?
Q18 | 従業員1人当たりの売上高は?個人および部門レベルでの売上高は?それは同業他社と比べて、平均より上か下か、同じくらいか?
Q19 | あなたの典型的なクライアントの、生涯価値(LTV=ライフタイムバリュー)は?
Q20 | クライアントからの最大の不満や苦情は何か?その問題にどのように対処したか?
Q21 | あなたのUSPは?あなたのクライアントがあなたから買う理由、すなわちあなたの製品(サービス)が競争相手と違う点は?異なる製品(サービス)ラインや部門で一つ以上のUSPがあるか?
Q22 | あなたのUSPと、マーケティングや販売活動には一貫したテーマがあるか?そうだとしたら、それはどんなUSPか?違うならその理由は?
Q23 | あなたのマーケティング計画やマーケティングミックスがどう関連しているのか?(使っているマーケティングの手法全てと、それが、どんな相互関係を持っているか。たとえば、セールスれーた、ダイレクトメール、直接販売、社内外や業界外・市場での個人的な人脈、スポット広告やCMなど)
Q24 | あなたの最大の競合は?競合が売りものにしていて、あなたにないものは?
Q25 | 競合の強みに対抗するために、どんな方法をとっているか?それは上手くいっているか?
Q26 | 競争する際の、あなたの最大の弱みは何か?それをどうやって埋め合わせているか?
Q27 | あなたのクライアントが本当に欲しいものはなにか?なぜ、あなたにはそれが分かるのか?
Q28 | クライアントはあなただけから買っているか、それとも、競合からも買っているか?クライアントとの取引の大部分を制する(独占するか、優位にたつか)には、何ができるか?
Q29 | あなたの関わっている市場(全体)の可能性と、その中でのあなたのシェアは?
Q30 | 一人の新規クライアントを獲得するためのコストは?それが、世間の相場と比べて、一般的な額かどうか
Q31 | 新しい仕事の最大で最高の情報源は何か?また、あなたは、その仕事を確実に自分のもにするために出来る限りのことをしているか?
Q32 | これまでのマーケティングで、最大の成功例は?(具体的なプロモーション、広告キャンペーン、セールスレターなど)
Q33 | 現在抱えている、マーケティングの最大の問題や難問は?できるだけ包み隠さずに単刀直入に挙げよ。個人的なもの、予算的なもの、人間関係なども含め、すべて挙げること
Q34 | クライアントがあなたとビジネスをしやすいように、取引のリスクを減らし、間口を広げ、ハードルを下げるいい方法はいくつあるか?
Q35 | 最初の販売以降、クライアントと連絡をとって再販売するための、系統だった明確な手法があるか?それは、クライアントとあなたの結びつきや関係を強めているか?
Q36 | お客様の声は十分にあるか?それを得るためのシステムがあるか?それは紙に書かれたものか?ビデオテープか?それをマーケティングにどう利用しているか?また、自分がクライアントに与えている影響の大きさを、測ったり、比較したり、量であらわしたりできるか?
Q37 | これまにで紹介を積極的に求めているか?
Q38 | 関係の途絶えたクライアントや以前断られた相手に、もうい一度働きかけたりしてきたか?計画的に接触を続けてきたか?
Q39 | これまで、自分のクライアントにならなかった人のリストを競合他社に売ろうとした経験があるか?あるいは、競合他社を味方につけた経験があるか?
Q40 | クライアントと連絡をとって、自分の会社がクライアントに役立つ点を絶えず伝える努力をしているか?
Q41 | クライアントからの売り上げを、どんな方法で伸ばそうとしているか?
Q42 | 初めて買うお客様の儲けなくてはいけないか?それとも、後から(再注文で)儲ける方法か?
Q43 | あなたの製品、サービス、無形の資産を、ほかの会社と交換したことがあるか?
Q44 | 取引のリスクを取り除くために、クライアントにどんな保証をしているか?その保証内容はライバルや、その業種全体の保証内容と比べるとどうか?
Q45 | クライアントの減少率は?
Q46 | クライアント、および見込み客全員の氏名、住所、電話番号を、どうやって記録しているのか?また、それをマーケティング計画に利用しているか?
Q47 | あなたの受ける注文や取引の、平均的な量や規模は?それを増やすために何が出来るのか?
Q48 | 新規のクライアントに対する初回販売額は、いくらか?
Q49 | 名簿業者やデータ業者を利用しているか?していない場合、最初にどこで見込み客のリストを入手しているのか?
Q50 | クライアントのリストを他の会社とジョイントベンチャーで使っているか?その場合、成果はどうか?