整体院でリピート獲得のための回数券導入で失敗しないために知っておくべきこと

回数券 導入 方法 始め方

回数券の役割 と導入するホントの理由。そして問題点

回数券の役割 は大きく分けて3つあります。

1つ目は、 お客さんの都度払いのストレスを無くしてあげる。
2つ目は 回数券 を持っていることでリピートしやすくなる。
そして3つ目は、 キャッシュフローを前倒しにできること。

そのストレスを解消するには、 お金を使っているという感覚をなくしてあげること。
そのために有効なのが 回数券っつーわけですわ。

回数券 の役割は リピート 獲得だけじゃない

リピート 回数券 問題点 キャッシュフローを前倒し

回数券 には、 リピーターさんを毎回お金を支払うストレスから開放し、 リピートを続けやすくするという役割の他に、 もう1つ大きな大きな役割があります。

それはキャッシュフローを前倒しにすること。

ビジネスには売上も利益ももちろん大事です。
でも1人サロンや整体院などの小規模なビジネスの場合、 何よりも大事なのがキャッシュフローです。

キャッシュフローとはお金の流れのことです。
もう少し噛み砕くと、 いま自由に使えるお金がどれぐらいあるのか?ということ。

例えば、 1週間に1回、 1万円の施術を受けに来る人が10週間来れば、 10万円の売上になります。

でも、 週に1回、 1万円がパラパラと入ってくるだけなので、 大きな使い方はできません。しかもちゃんと10回来てくれるかどうかは、 分からないですよね。
もしかすると、 2回目で来なくなってしまうかも知れません。

そうすると10万円の売上を見込んでいたのに2万円しか入ってこないことに。。。
お客さんにとっても、 中途半端にリピートするだけだと施術の効果も出ないし定着しないので、 お金と時間の無駄遣いになってしまって、 何もウレシイことはありません。

じゃぁ、 最初に10万円の 回数券 が売れればどうでしょうか?

まとまったお金があれば、 広告を追加することもできるし、 他の支払い、 自己投資にもあてることができます。
もちろん、 利益として貯蓄してもOK!

サロン リピート 回数券 問題点
ある程度まとまった金額が手許にないと、 家賃の支払いすらできない・・・ということに

しかも、 お客さんも 回数券 を買っているので、 使わないともったいない、 というリピートする理由も作ることができます。

その結果、 カラダの不調や悩みも解決できれば、 お客さんにとってもウレシイことですよね。

つまり 回数券 はキャッシュフローを前倒しにして自由になるお金を増やすことができるし、 お客さんもリピートする理由になる。一石二鳥の仕組みなんです。

そして、 売れた 回数券 の枚数を数えれば、 売上の計算が簡単にできるという、 おまけも付いてきます。
ほんとに、 おまけですけどね。

回数券 のやっかいな 問題点

サロン リピート 回数券 問題点

そんな、 一石二鳥で便利な 回数券 なんですが、 いいことばっかりかっていうと、 そうでもなくデメリットがあります。

それは、 、 、

回数券が売れたときにしかお金が入ってこない。ということ。まぁ、 当たり前なんですが。

とはいえ、 これは大きな問題。

それを解消するには、 新規集客をして 回数券を売り続けることが必要です。でも、 新規集客には波がありますよね。広告の良し悪しもあれば、 季節的な変動もあります。

まだ 回数券 を使い切ってないリピーターさんに、 回数券の更新をすすめる、 なんてこともできないですしね。
まぁ、 そのための裏ワザもあるっちゃー、 あるんですが。

キャッシュフローを前倒しにはできるけど、 月単位で見たときのキャッシュフローが安定しにくい。。。
このデメリットがあるから、 回数券を導入しないという人もいます。

回数券導入 の落とし穴に落ちて失敗する人が見落としていること

回数券導入 の最大の目的は、経営側の目線で見れば、早い時点で売上と利益を確定させ、 キャッシュフローを前倒しにすること。

お客さん側の目線で見れば、1回あたりの料金が安くなって、通いやすくなること。
あと、 「回数券を買っているからリピートする」 という理由付けにもなります。

そうして繰り返し、リピートしてもらうことで、 コミュニケーションも深くなるし、 信頼感も高まる。その結果、 長いリピートやアップセル ・ クロスセルにも繋がるので、回数券や定期コースなどの先払い商品を導入することは、 安定した経営のためには欠かせません。

「よし!じゃぁ、 回数券作るか!」というのも、 もちろんいいのですが、 何も考えずにやっちゃうと落とし穴に落ちてしまいます。

なんでかって言うと ・ ・ ・

回数券導入 で単価が低くなる!

回数券や定期コースなどを作る場合、 普通は通常の金額よりも1回あたりの施術料が安くなるように、 値段を設定します。つまりは割引です。

じゃないと、 お客さんにとって先に大金を払うメリットがないですからね。

よくあるのは、 10回分の金額で11回分受けられるなど、 割引率が10% 程度のもの。
喫茶店のコーヒー券なんかも、 このパターンが多いですね。
コメダ珈琲のコーヒーチケットも、同じです。

割引率が10% の場合。
通常の料金が10,000 円とすると、 1回の単価は9,000 円。

まぁ、 ちゃんと利益が残りそうな金額ですよね。

でも、 もともとの料金が5,000 円だとどうでしょう。

5,000 円から10% 引きになると、 1回あたりの施術単価は4,500 円。
ちょっと、 単価が低くなってきましたね。

やばい気配です。。。

松 ・ 竹 ・ 梅の落とし穴に要注意

値段を決めるときのテクニックで「松 ・ 竹 ・ 梅」の法則というのがあります。

金額を高い ・ 真ん中 ・ 低いの3つにすると、 7~8割ぐらいの人が真ん中を物を選び、 残りの2~3割は半々ぐらいで高いのと低いのに分かれるというものです。

詳しくはこちらの記事で。

サロン 売上 増やす 松竹梅の法則

回数券も松 ・ 竹 ・ 梅の法則を応用して、3つの価格帯でラインナップすることがおすすめです。
でも、 このとき注意しておかないと単価が下がりすぎるという、思わぬ落とし穴に落ちてしまいます。

では、 レッツシミュレーション。

現在の状況

施術料金 : 5,000 円
回数券 : 5回で22,500 円=10% 引きのみ。

回数券の値段を高くして、 キャッシュフローを大きくするために松 ・ 竹 ・ 梅に変更。
主力となる 「竹」 の回数券は10回分にしたい。

よくある相談です。
でも、 要注意。

同じ10% 引きで、 5回で22,500 円の回数券と10回で45,000 円の回数券がある場合、お客さん目線で考えるとどうでしょう?
大半の人は
「使い切ったら、 また次の回数券を買うから」
となって、 10回の回数券が売れなくなってしまいます。

既存の回数券がすでに10% 引きなので、 それよりも金額の大きい回数券にするには、 割引額を大きくしないとお客さんにとってメリットがないので、 なかなか買ってくれないのです。

むしろお客さんからすると、同じ割引率なのに1度の支払う金額が大きい、というデメリットに見えてしまいます。

となると、 回数券のラインアップは次の様になります。

梅 : 5回で22,500 円(10% 引き)=単価4,500 円

竹 : 10回で40,000 円(20% 引き)=単価4,000 円

松 : 15回で52,500 円(30% 引き)=単価3,500 円

単価がメッチャ安くなってしまいました。
松の回数券なんて3,500 円。

本来、 売れると「キャッシュがいっぱい入ってラッキー♪」なはずなのに、 重荷になりかねません。

もともとの金額が高ければ問題ありませんが、 ここまで単価が下がってしまうと、 回数券を導入したことが裏目に出てしまいます。

まさに、 落とし穴。

僕もかつて、 この落とし穴にズッポリとハマってしまいした。
売れば売るほど、 単価が下がる。

ちゃんと仕組みを理解せずに、 表向きのテクニックだけ真似すると痛い目に会うという、 いい見本です(-_-;)

割引額も考えて定価を決める

じゃぁ、 これを解決するためにはどうすればいいかというと、 値上げするしかありません。

上にあげた例の場合、 通常金額が10,000 円だとしたら、 20% 引きの単価が8,000 円、 30%引きでも7,000 円なので、 施術時間が60分以内ならば、 まぁ許容範囲です。

施術時間が90分とか120分になると、 安すぎですけどね。

このように、 回数券や定期コースなどの先払い商品を導入するには、 割引後の金額でちゃんと利益が確保できるかどうかを考えて、 定価を決める必要があります。

そして、 回数券を作ると単価が低くなりすぎる場合は、 導入を諦めるのではなく、 定価の値上げを実行しましょう。

繰り返しになりますが、 回数券などでキャッシュフローを前倒しにすることは、 安定した経営のためにはとても大事です。

それも、 高額であればあるほど、 経営は楽になっていきます。
でも、 安易に回数券導入するぞ!ってする前に、 どうやれば利益を確保できるか、 ちゃんと考えてから導入しましょうね。

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ABOUT US
山口 稼頭也
<年収1000万サロンナビゲーター> 1975年12月27日生まれ。大阪府富田林出身。 自身、脱サラして1人整体院の開業から、様々な失敗や紆余曲折を経て約2年で年収1000万円を達成。 現在も同じ整体院を経営しながら、現場で実践済みの、すぐに役立つアイデアや解決策を活用したコンサルタントも行う。  ★詳しいプロフィールはこちら★