「 エトス・パトス・ロゴス 」の3要素で説得力を高めてリピート獲得する方法

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「 エトス・パトス・ロゴス 」 。古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、人を無理矢理に行動させるのではなく、ちゃんと説得し動かすためには、この3つの要素が大事だと説いています。
これを 「アリストテレスの3要素」 といいます。

集客にしても、リピート獲得にしても、大切なのはお客さんが納得して、自分から動いてくれることですよね。
では 「エトス・パトス・ロゴス」 とは、どんなものでしょうか?

と、その前に、リピートを獲得する上での、大事な大事な視点に付いて確認しておきましょう。
それは、見込み客にとって、あなたが提供しているサービスや 施術は障害物 だということです。

お客さんは施術を受けたいとは思っていない

いきなりですが、少々ショックなことをお伝えします。

あなたのサロンの見込み客も、すでにリピータとしているお客様も、ホントのところ、誰もあなたの施術を受けたいとは思っていません。
本当に求めているのは、結果です。

例えば肩こりの人がいたとします。
この人の欲求は「肩こりが楽になる施術を受けたい」ではなく、「肩コリを無くしたい」です。

また、エステに通う女性が求めているのは「キレイになった自分」。さらにはキレイになってチヤホヤされてる自分です。

つまり、施術を受けた「結果」だけが欲しいのです。

過程には興味がない

見込み客は、施術でどんなことをするのか、何をしてくれるのかなど、施術の内容やプロセスには興味がありません。
一足飛びに望む結果が得られるのなら、施術は不要だし、そのためのお金も時間も使いたくない、というのが見込み客の本心です。

なんでスポーツジムに通うのか?

ダイエットのために運動をしたくて、スポーツジムに通う人は沢山います。
じゃぁ、この人達が運動をするというプロセスを求めているかというと、そうではないですよね。

ホントに欲しいのは「ダイエットして痩せた自分」です。
だから、みんな「飲むだけダイエット」や「寝るだけダイエット」など、楽で簡単な方法を選ぶんです。
で、大体は失敗します。

もちろん、ホントに運動そのものが好きで、運動することを求めてジムに行っている人もいます。
この場合は「運動を楽しんでいる自分」が結果になります。

でも、そういう人って、ダイエットの必要はないですよね。

あなたの施術は障害物

楽して簡単に肩こりがなくなる、きれいになる、痩せるといった結果を求めている見込み客からすると、あなたの施術は、欲しい結果への道をふさぐ障害物でしかありません。

しかも、お金も時間も奪われるとなったら、ぜんぜん欲しくないですよね。

結果にフォーカスする

でも「障害物だから避けて通ってください」では、サロンの経営は成り立ちませんよね。

リピート獲得率を高めて売上を増やすことは、整体院やサロンの経営を安定させるために絶対に必要不可欠。

だから、障害物が道をふさぐジャマなものではなく、あなたが求めている未来像を手に入れるために必要なステップなんだよ、と認識してもらわないといけないのです。

見込み客は結果にフォーカスしているのに、あなたの施術がどんなに素晴らしくて、それをいくら伝えたところで、施術=過程にフォーカスしていては、受け入れてもらえません。

あなたが、自身の施術にどんなに卓越していて、自身を持っていて、実績があっても、ハッキリいってお客様は興味ありません。

あなたの施術はお客様にとって障害物だと考え、じゃぁ、どうやって障害物避けずに受け入れてもらうかという視点を持つことがとても大事です。

もし、あなたが、なかなかリピートがとれない、続けて来てもらえないということで悩んでいるなら、それは「施術」にフォーカスしているからかも。

さらに言うならば、お客様に施術で満足してもらえばリピート獲得できる、という考え方がそもそもの間違いです。

一度、カウンセリングなどで話している内容を思いかえして、チェックしてみてください。


という、前提を確認した上で、本題の「エトス・パトス・ロゴス」について、解説していきましょう。

エトス・パトス・ロゴス のエトス (ethos) = 信頼

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エトス (エートスとも) とは、もともと 「道徳感」 という意味あいです。

アリストテレスはこれに 「知識」 と 「専門的意見」 も含まれるとしました。
現在では、総じて 「信頼」 と解釈されることが多いようです。

道徳観を持って、知識を活用して専門的な意見を述べることで信頼を獲得する

って、とこですかね。

上っ面な意見や、行き当たりばったりで筋の通っていない説明をしていたのでは、信頼してもらうことはできません。

会ったこともない見込み客に信頼してもらうためには、

どんなことを目指して施術をしている (道徳観) のか
あなた自身の経歴や実績 (知識)
施術に対する考え方や方針 (専門的意見)

といった情報を、しっかりと開示していくことが大事です。

どんなに良さそうなサービスや施術、治療でも、それをしている人が信頼できなかったら、安心して体を任せることなんて無理ですもんね。

エトス・パトス・ロゴスのパトス (pathos) = 共感

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パトス (ペーソスとも) は、英語の 「 Passion (情熱) 」 の語源となった言葉で、本来は 「情念 ・ 情動 ・ 衝動 ・ 情熱」 といった意味を持っています。

そこから転じて、相手の感情を揺り動かし 「共感」 を得ること、と解釈されています。

お客さんの感情に訴えかけることができて、あなたの考え方やひととなり、施術方針などに共感を抱いて 「この人に任せてみようか」 と感じてもられば、信頼と共感を得られたことになります。

マーケティング=心理学と言っても間違いじゃないぐらい、感情に訴えかけることは、マーケティングの基本の基本。
人を動かすには 「感情」 がめっちゃ大事な要素です。

プロフィールを公開するのも、ただ知ってもらうだけではなく、見込み客に共感を抱いてもらうことが最大の目的です。
「同病相哀れむ」ということわざがありますが、同じようなことで悩んでいる人、同じような経験をしたことがある相手に人は共感を覚えます。

また、共通点がある人にも共感を感じます。
例えば、出身地や居住地、誕生日、星座、血液型、得意なスポーツ、応援している球団、好きな映画や本、行ったことがある国や地域、行ってみたい場所などなど。

できるだけあなたの情報を公開することで (もちろん可能な範囲で) 、プロフィールを読んだ見込み客は勝手に共通点を見つけて、勝手に共感を感じてくれます。

たったこれだけのことで心の距離が縮まるんです。楽な話でしょ?

でも、ここを無視しちゃってる人って多いんですよね。
もったいない。

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エトス・パトス・ロゴス のロゴス (logos) = 論理

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英語の 「Rogic (論理) 」 の語源です。そのまんまですね。
また 「言論」 という意味も含まれます。

ちゃんとした論理を展開し、説明すること。
これは集客やリピート云々より前に、サービスや施術を提供する側として果たすべき 「説明責任」 でもあります。

カウンセリングや施術を通して、あなたの話したいことを話しているだけではお客さんには伝わりません。カウンセリングでどんなことを伝えればいいのかは、あなたは答えられますか? カウンセリングの役割 3つという記事にもくわしく書いているので、そちらも合わせてお読みください。

エトス・パトス・ロゴス で 説得力 を高める3ステップ

もう少し詳しく見ていきましょう。

Step1 : エトス

「エトス (信頼) 」 は倫理や仁徳といった、個人の人間性、品格、気質、信頼性のことだと言われます。
お客さんに 「この人の言うことなら聞く価値がある」 と思わせる力ともいえます。

「エトス (信頼) 」 は、さらに5つの要素に分けることができます。

エトスの要素 ① 行動力 ・ 勇気 : 行動力や元気のよさ

エトスの要素 ② 社交性 : 礼儀正しさ、挨拶や言葉遣いなどのコミュニケーションの基礎

エトスの要素 ③ 権威のある態度 : 専門分野について自信を持って語れる態度

エトスの要素 ④ 信頼性 : 信頼を裏付ける過去の実績、経験

エトスの要素 ⑤ 個人的な魅力 : 謙遜や素直さ、協調性など人間力の基本となる人柄

Step2 : パトス

「バトス (共感) 」 は熱意、感動、熱意など、情動的に共感を呼ぶ力のこと。

感情は論理よりも深いところから、やって来ます。
どんなに正しいこと (論理) だとわかっていても、感情的に納得できないと受け入れることはできません。
生き物の命の重さはどれも同じだ。て分かってても、蚊が止まってると叩き潰しますよね。

お客さんの立場に立って考え、印象に残りやすい、共感を生む伝え方をすることが重要です。
心を揺さぶるような、熱意を持った伝え方を心がけましょう。

Step3 : ロゴス

「ロゴス (論理) 」 は言語やロジックなどで、相手に 「なるほど、よく分かりました」 と言わせる力ともいえます。

感情を動かしたら、次は論理的な説明で相手の理性に訴えるというものです。

信頼と共感を得られても、言ってることが支離滅裂だったり、論理だててられた説明がなされていないと・・・
信頼感も失っちゃうし、不安・不信といった感情を刺激してしまって、共感も失せてしまいます。

そうなったら、お客さんとの関係性も築けないし、何の成果にも繋がりません。

プライベートの友人関係なら、 「エトス (信頼) 」 と 「パトス (共感) 」 があれば成立します。
まぁ、あまりに支離滅裂で話に筋の通ってない人は、話していてツライですが。。。

ただ、「エトス (信頼) 」 と 「パトス (共感) 」 があっても、 「ロゴス (論理) 」 がなければ受け入れられないというのが、ビジネスの世界での現実です。

まとめ

一生懸命、熱意を持って説明すればわかってくれる、リピートしてくれる。

だけではダメ、ということです。

リピート獲得にはお客さんとのコミュニケーションを確立することが必要不可欠です。

このエトス・パトス・ロゴスはコミュニケーションの基礎になる部分ですが、ただこれを知っていれば思いつきで会話ができるかと言うと、そんなことはないですよね。

だから、これを踏まえてカウンセリングやリピートをおすすめするときに話すことの台本を作って見ましょう。そうすればあなたが見落としていることや気づいていないことも発見できます。

どんなふうに会話を展開すればいいか分からなければ、無料でダウンロードできるトークスクリプトを使って、あなたなりにアレンジしてみてください。


今から2500年も昔の古代ギリシャ時代の哲学者の考えですが、時代は変わっても人間の本質は変わらない、ということですね^^

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ABOUT US
山口 稼頭也
<年収1000万サロンナビゲーター> 1975年12月27日生まれ。大阪府富田林出身。 自身、脱サラして1人整体院の開業から、様々な失敗や紆余曲折を経て約2年で年収1000万円を達成。 現在も同じ整体院を経営しながら、現場で実践済みの、すぐに役立つアイデアや解決策を活用したコンサルタントも行う。  ★詳しいプロフィールはこちら★